
先ずは現場確認からスタートです。
※リアサス
バンプラバーが砕け、砂のような状態。スプリングに錆び。
これはもう新しい物に交換しましょう。
※フレーム
削れた部分に錆びあり、錆びを削り落とし、ところどころ塗って行く作業で対応することに決めました。本来は頑丈な結晶塗装などをほどこしたい所ですが、今回は見送りです。
※電配線/ハーネス
外装を外し、1日かけて通電テスターなどでチェック。
メインハーネスはOK
イグニッションコイルOK
プラグキャップ、コード 交換
バッテリー 交換
接点磨き 各部清掃で対応
ハンドル周りスイッチ類
点検、接点強化ハンダなど
スターター 動作確認/のちにこれが問題に
※油脂類
洗浄のため、一旦すべて交換し、走り始めたら再度交換
※ブローバイ関連
全交換
※ワイヤー類
全交換
※キャブレター周り
オーバーホール
※ブレーキ F/R
オーバーホール パーツリプレイス
※タイヤ
F/R チューブ含め全交換
※サイドスタンド
交換
※エンジン
点検調整
※ミッション/フライホイール
点検調整
※ドライブシャフト
ブーツ交換 点検
※フロントサス
カートリッジ式のため、先送り
※燃料タンク
錆びがひどいので錆び落とし
燃料コック 要交換
燃料ホース 要交換
※ベアリング類
点検 注油
※排気
マフラー清掃
フランジ 清掃
上げたらキリがないですが、あらかたの感想はハーネスが生きているだけでも一安心、時間をかければ動くようになる。というのが結論です。ここから悪戦苦闘の旅が始まるのですが、ツイッター上では日刊モトグッツィを作ろう!などというタグをつけて毎日、なにかしらを治すように心がけて行くことに決めました。

レストアで大切なのは掃除だと思います。
きちんと見えない部分も含め、ひとつひとつのパーツを外して磨いてあげなければなりません。動くからいいや、動作しているからいいやでは、そのうち汚れや古くなってへばりついたオイルが故障の元になっていくものだと思います。
アルミヘッド周りの清掃は困難を極めますが、このルマン3だからこそレストアに光明が見える部分もあるのです。それは、モトグッツィでは初めてアルミヘッドを採用し、ニカジルメッキをシリンダー内に施していることから、放置されていても錆びや、破損が起きている可能性は少なくなっています。

タンクの錆落としは何度も繰り返し、ケミカルと湯で行いましたが、完全に除去とまでは行きませんでした。これ以上は無理というところで再発防止材を添加し、ごまかす感じですかね?
これはあまりおすすめできませんが、これ以上やるとおそらくタンクからガソリンが漏れる可能性があり、そのうち、新しいタンクに交換したほうがコスト的にも優しいでしょう。

ネジ類の錆び落としも重要なんです。
この年代のマイナーバイクに使われているネジは、そのへんであまり手に入れられるものではありません。特に、13mmであるとか、日本では馴染みのないサイズのネジが大量に使われており、工具を揃えるだけでも大変です。
思っていたよりは重症ではなく、かといってこれらを業者に頼めば大変な金額にもなります。正直、この段階ではパーツがすべて揃うかの自信もありませんでした。とにかくあとは磨くだけ磨き、組み付け、やっていくしかないでしょう。
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